CATEGORY 感情分析

反対するよりも賛成することにフォーカスする

この10月から、改正プロバイダ責任制限法が施行された。これにより、SNS上などで誹謗中傷を受けた場合に発信者の情報開示請求が簡単になり、その範囲も今までより広がった。 これでネット上に蔓延する誹謗中傷も少しは減るのか、あ…

他人に期待してはいけない?

「他人に期待するな」という生き方が当たり前のように推奨されるようになって久しい。もちろん誰しも信頼していた人から裏切られる経験をするものだが、なぜかこの表現は私には全くもって美しく感じられない。 親を始め、多くの人から期…

利他性に基づいた社会を創る

どうすれば利他性に基づいた美しい社会が機能するだろうかと最近よく考える。 人々が利他性に基づいてお互いに助け合う社会と、人々が人間不信からなる疑心暗鬼に包まれていて、周りからどう搾取するかを考えている社会のどちらが理想的…

心に響いた美しい言葉

あれはアメリカ中西部イリノイ州の郊外での出来事だった。 友人たちとランチを取ろうとビュッフェスタイルのレストランに入った。天候に恵まれたその日、真っ昼間のモールは大変な賑わいを見せ、駐車場は車で溢れていた。 自分たちは7…

複雑な過去と今の私たち

つい先月、世界的な経済誌であるForbesが「あなたのビジネスと人生を変える4冊」に「嫌われる勇気」を選んだ。(1)(2) 少なくとも多くの人がタイトルだけは知っているであろうこの本は、アドラー心理学の骨子を対話形式でわ…

私たちは本当は何を思っているのか

東京オリンピックは歴史的な大混乱の中で幕を閉じた。開催をめぐってここまで混乱したのは、東西冷戦中という政治的な理由でアメリカや西ドイツ、日本などの西側陣営の国が参加をボイコットした1980年のモスクワオリンピックや、逆に…

吹き荒れるキャンセル・カルチャー

アメリカでキャンセル・カルチャーが止まらない。 キャンセル・カルチャーとは、有名人の言動が多くの反発を呼び、不買運動や仕事の起用の取り消しの声が爆発的に広まった結果、その人がキャンセル(抹消)されてしまうムーブメントを言…

心が壊れていく現代人

約500年前から描かれてきたユートピア文学では様々な理想郷が描かれてきたが、今日の科学技術からなる利便性という意味での豊かさは、過去に描かれた理想が霞むほどに洗練されている。 週末に行くレストランの予約から、新しいパソコ…

現代における神話のゆくえ

『サピエンス全史』において著者のユヴァル・ノア・ハラリが述べた、人類が他の動物と比べここまで反映したのは、虚構や神話を創作し、それを信じる力があったからだという説は大きな話題を呼んだ。(1) 人類が発展するためには信頼や…

環境にハックされる私たち

「資本主義とは経済システムのことではなく、一つの人間観です。」 この文章は『世界は贈与でできている』という本の中に出てくる一節なのだが、非常に切れ味の鋭い言葉だと感心する。(1) というわけで、この表現を一つの切り口にし…