AIの次は感情の時代②

インターネットを中心とした時代の変化

先日、AIの次は感情の時代という内容に触れたので、これまでの時代の変遷を辿り、感情の時代への変化をもう少しまとめつつ考えみます。

AIの次は感情の時代

2019年8月15日

先日、大手の生保を退職され余生を過ごしている70前の男性からこんなことを言われました。曰く、昔はパワハラやセクハラはある程度許容されていたのに今はとても厳しいよねと。その男性が管理職として活躍されていた頃は、実績を厳しく追及し、部下を叱咤するのが当たり前の文化であり、セクハラなどもある程度普通だったし、公になりにくかったと。

ミレニアル世代の私からするとイメージが湧きにくい部分はあるのですが、私自身が高校時代にやった体育会系の部活が、今で言うと完全にブラック部活(休みなし、根性論の強要)に定義されることから、さらにその延長線上で大変だった時代があったのは確かなのでしょう。

時代の明確な方向性は隠れていたものが全部明らかになっていき、裏表がなくなっていくだと思うのですが、近年最初の大きな転機となったのは言うまでもなくインターネットによる情報のオープン化。日本においては90年代でしょうか。そして次の大きな波となったのが2006年頃。FacebookやTwitterの一般サービスの開始が2006年であり、日本に伝わるタイムラグがあるとは言え、この頃の動きはとても大きなものでした。

インターネットによりあらゆる情報を、WEBサイトをわざわざ作らないような一般市民が発信することが可能になり、同時に今まで隠されていた事実が次々に明らかになっていきます。

コンプライアンスという概念が強調され始めたことも、SNSで炎上という現象が日常的に見られるようになってきたことも、隠れていたものが明らかになっていく時代の変化の中での必然とも言える流れだと思います。

第2段階目の波で明らかになったのは事実でした。どの企業でこういう扱いを受けましたとか、渋谷でこの芸能人に会いましたとか、もちろんねじ曲げられた事実はあるにせよ、起きた現象が明るみに出ます。

感情分析デバイス

さて次は第3段階です。AI化の加速に伴って次に明らかになる隠れていたものは感情だと推測します。これは、具体的にイメージしてみるととても興味深いです。

先日述べたように、相手の声や表情から、相手の感情がある程度わかるポータブルデバイスが誰にでも入手可能になったとします。相手が何を考えているか(WHAT)はわかりませんが、相手の感情の方向性(HOW)はわかるデバイスです。

例えば、相手がラーメンを食べたいと思っていることまではわかりませんが、空腹で困っていそうなことはわかります。相手が何に腹を立てているのかはわかりませんが、相手が怒っていることはわかります。(もちろん、プライバシーの観点から入手規制がなされる可能性はありますが、技術的には可能だと考える人がほとんどではないでしょうか)

とすると、映像で有名人の謝罪会見などが流れた場合、その人が本当に悪いと思っているのかそれとも自己弁護に必死なのか誰でもデバイスで測定できます。歴史上の大統領演説を聞けば、その大統領がどれだけ切実な思いだったのかもわかりますし、例えば対面の人狼ゲームなどの映像を見ていれば、誰が人狼かすぐにわかると思います。

変化の結果とティール組織

その時代にまで発展すると、個人の持つ感情にフォーカスがあたり、それが評価され始めることでしょう。少し予測してみたいと思います。おそらく我々の感情が明るみになった場合に1番困るのは、我々自身のエゴがバレてしまうことだと思われます。

  • 怒りっぽいため人にマイナスの感情をぶつけやすい
  • 自分の利益のために、人を利用する傾向がある
  • 裏表が激しく、本音と建て前が分かれている
  • 責任転嫁や自己弁護に終始している

例えば、このような特性は今よりはるかに簡単にバレてしまうと思われます。端的にいうと、利他的な人と利己的な人が客観的に見分けやすくなるはずです。

その結果、性善説的な、人を信頼できたり利他的な性質の強い人が評価されるはずなので、彼らがパフォーマンスを出しやすいティール的な組織に社会全体が移行していくと考えるのが自然ではないかと思わざるを得ないのです。

ティール組織に適応する人としての必要条件は、人を信頼できることだったり、自分だけが人の上に立ちたいという気持ちが強くないことだったり、給料などの情報が透明化されても気にしないことだったり様々あると思うのですが、要は性善説的な特性が強い人なのかなーと見ています。

現実的にティール組織への移行は課題が多いのは事実で、現時点での社会人の多くがティール組織に適応できる特性があるかというとそんなことはないと思います。しかし、だからティールへの移行は難しいとか無理でしょというのは、正論でありながら論点が違うという不思議な感覚があります。

主張はまさに正しいと思うのですが、論点は「今ティール組織に移行することが今までの組織運営と比べて効果的かつ現実的かどうか」というよりは、「AI化が進めば、人間の感情がさらに明らかになっていくその結果として、勝手にティール組織が不可避的に台頭していくんじゃないの」ってことだと思っています。

今あなたが使ってるパソコンは遅かれ早かれ必ずOSのアップデートを求められますよって話と同じです。今のOSをどれだけ気に入ってても、必ずそのOSが機能しなくなる日、来ますよね。

予測が当たるかはわかりませんが、世の中の大きな変化を感じられることは興味深いですし、単なるテクノロジーの変化だけではなく、それに伴い人間自体が成長するような変化を望むところです。

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ABOUTこの記事をかいた人

IQ155オーバーだが、自信があるのはEQ(心の知能指数)の方で、繊細な感受性の持ち主。 大学時代に週末はあらゆる大学生と人生を語り合うことに費やした結果、人を見下していた尖り切った人生から、人の感情を共感し理解する相談役の人生へとコペルニクス的転回を果たす。 これからの時代は感情の時代になると確信しており、感情のあり方が幸せに直結するとの考えから、複雑な感情の流れを論理的に整理することに挑戦している。 モットーは Make the invisible visible