人を信じられないと、愛情を感じられない

これを書いている時点で、株式会社アカツキの塩田社長による話題の一冊『ハートドリブン』を半分ほど読みましたが、主張内容が似すぎていてとても驚いています。ブログを始めるのが3ヶ月遅れていたら、内容がパクリだと思われても仕方のないほどに。興味深かったのでそのうち書評も書く予定です。

 構造がフラットで、完全に信頼をベースにしたティール組織の台頭もあり、人は厳しく管理しなければ問題を起こすという性悪性つ中心のマネジメントスタイルから、人は信じて任せてこそ可能性を発揮するという性善説中心の発想に少しずつ世界がシフトしつつあるので、今回はこの「信じる」ということの力について今一度考えてみたいと思います。

愛情に満ち溢れた人生にするためには?

多くの人にとって、幸せと愛情は切っても切り離せないものだと思いますが、ある人が愛情を周りから感じる人生を送るにはどうしたら良いと思いますか?

恐らく普通に考えつくのは、自分のことを大切にしてくれる人を見つけるとか、そういった人と近くにいるとか、どちらかと言えば相手や環境を良い方向に選択していくことではないでしょうか。

もちろん、愛情を育めるパートナーを見つけることや、信頼関係を築ける人がいる環境に身を置くことはとても大事ですが、今回言及したいことはそれとは違います。

私たちが誰から愛情を感じたいとするならば、その人を信じることが1番重要になってきます。当たり前のように感じるかもしれませんが、実は相手からの愛情があっても、それを私自身が信じなければ、それを私が愛情として受け取ることはありません。

夫婦のすれ違い

例えば、ある夫婦がいます。夫は仕事にとても忙しく大変な日々を送っていましたが、愛する家族のためだと思い帰りが遅くなるまで一生懸命働いていました。しかしあまりにも忙しいので、妻は夫がもしかして仕事と偽って浮気しているのではないかと疑うようになりました。あいにく、夫の職場は若い女性がとても多い職場です。しかし、証拠があるわけでもないのにそんなことは言い出せず、日に日に内に秘めた夫に対する疑いだけが大きくなっていきました。

さて、迎えた妻の誕生日。相変わらず仕事で忙しい夫でしたが、妻のために  プレゼントを準備して家に帰ります。夫は実際浮気とは無縁で、ただ忙しいだけでした。日頃の感謝と愛情を妻に伝えようとしますが、この後夫の思いは伝わったでしょうか?

結果はシンプルに考えて、2パターンでしょう。
妻が夫を信じることができた場合は、夫の愛情を深く感じるでしょうし、妻の夫に対する不信感が拭えなければ、プレゼントや愛の言葉も決して愛情とは受け取らないでしょう。何か裏がある、自分に浮気を疑われないためにそうしていると考えるかもしれません。

愛情はどこに消えた?

カウンセリングで、複雑にこじれた親子関係に介入することがあります。まず子供の方の話をじっくり聞いてみると、子供に対する接し方に多くの問題があり、率直にいってとんでもない親だなという印象を受けたりします。それで、恐る恐る親の方に話をうかがってみると、たしかに接し方はやや不器用なのですが、とても子供のことを思っている以上深い方だったという経験を何度もしてきました。それぞれの事情があるわけです。

要は、親も愛情を伝える上でうまく伝え切れておらず、子供も親の愛情を信じ切れていない。別にどちらか一方がどうという話ではないのですが、自分自身が愛情を感じるという観点では、相手を信じるということが愛情を感じる前提条件になると思います。

もちろん、夫婦で相手の浮気の証拠があるとか、親から身体的な虐待を受けているとか、金銭を要求して明らかにだまそうとしてくるとか、そういう極端な場合にも相手の愛情を信じるべきとかそういうことは意味していません。

傷を取り払えるか

だがしかし!
何が難しいと言えば、私たちは成長する過程で人を素直に信じられなくなる出来事に多かれ少なかれ直面してしまうことですよね。親から厳しく怒られて傷ついたとか、兄弟と仲がとても悪いとか、学校でいじめられたとか、恋人から裏切られたとか…。

程度の差はあれそうやって、人を信じられなくなる体験を意識しているか無意識かは別として多くの人がしていくということを考えた時、等身大の自分、弱い部分も曝け出して付き合えるような人に出会うことがリハビリとして1番効果的なんだろうなーと思いますし、人生を大きく左右しそうです。

人を信じることが愛情を感じる必要条件でありながらも、人を信じ切るとは何と難しいことか。しかし、信頼をベースにした組織づくりや家庭づくりなどにこのまま少しずつでもフォーカスが集まり続けていけば、社会全体が愛情を中心としたものになるんだろうなぁと思うとなんとも楽しみです。

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ABOUTこの記事をかいた人

IQ155オーバーだが、自信があるのはEQ(心の知能指数)の方で、繊細な感受性の持ち主。 大学時代に週末はあらゆる大学生と人生を語り合うことに費やした結果、人を見下していた尖り切った人生から、人の感情を共感し理解する相談役の人生へとコペルニクス的転回を果たす。 これからの時代は感情の時代になると確信しており、感情のあり方が幸せに直結するとの考えから、複雑な感情の流れを論理的に整理することに挑戦している。 モットーは Make the invisible visible