お互いの意図が伝わるコミュニケーションと伝わらないコミュニケーションの違い

コミュニケーションをしていて、話の意図がなんかうまく相手に伝わらない時ってありませんか?完全に違う意図に取られる時から、ほとんどは正しいんだけど、ちょっとこちらの意図とニュアンスが違うんだよなーという場合まで、グラデーションはあるにせよ、誰でも経験しているのではないでしょうか。

そういうことじゃないんどけど、うまく言葉にならないし、大きく違うわけじゃないから相手にわざわざ伝えなくてもまぁいいかという妥協みたいな選択をすることも、ある人は多いはず。

話す側の意図を完全に言語化するのは難しいのでそもそも仕方ない側面はありますが、相手に伝わる段階で情報の一部が欠ける。この現象について考えます。

意図が途中で消えていく

まずはネーミングから。パソコン等でデータを送信する時に、途中にトラブルがあり、途中でデータの一部が消失する現象をパケロスと言います。パケット(データ)がロス(消失)するということです。

コミュニケーションにおける話し手の意図の消失はこの現象ととても似ていると考えており、分かりやすく意図ロスと名付けます。話し手の意図の一部が消失するということです。

さて、この意図ロスですが、話し手側と聞き手側の両方に原因があるのはもちろんなのですが、世間一般では伝え方にフォーカスが当たることが多いため、ここでは聞く側の重要性について考えます。

聞くことに集中できない

それでは一対一の会話をイメージしてみてください。聞き手が話し手の話を聞いていますが、ふとそれに関係なく自分が話したい内容が頭に浮かびました。聞くことに集中するというよりは、次に話す自分の話の内容をまとめるモードに入りました。こういうことってありますよね?

話し手が話し終えると、当然話し手は聞き手からのリアクションが聞きたいところです。自分の話はどうだったのか。緊張と期待の一瞬です。

だがしかし!
相手はさっきの自分の話の流れとはあまり関係のない話をいきなり始めます。自分の話が伝わっているのか、どう思っているのかはよく分かりません。

まぁ、当然といえば当然なのですが、聞き手が自分が何を言いたいという部分を一旦置いて、話し手の話に集中できなければ意図ロスが簡単に起こります。会話の後半部分の内容は相手にあまり伝わらなかった可能性があります。

言い換えると、相手の話を聞いているうちに「相手の言ってることに注目して反応したい」よりも「次に自分の言いたいこと言いたい(考えたいこと考えたい)」が強い場合は意図ロスが発生しやすいです。

とにかく自分の言いたいこと言いたい人同士が会話をした場合、お互いに凄まじい意図ロスが起こってそうですが、会話ってそんなものだとあまり気にしていないかも知れません。話したい人はとにかく言いたいこと言えるだけで満足という人もいるでしょうから。

そして、意図ロスが最も多そうなのはビジネスシーンです。結論を中心に端的に話すのが当たり前のビジネスという場面では、意図ロスが起こるしかない構図だと考えています。長々と意図なんて説明すると途中で切られたり怒られたりしますから。

私見ですが、特にビジネスにおいて実力のある方は話を長く聞かずに相手の意図を汲み取ったつもりで要約し始めるので、仕事ができる割に意図ロスがとても多い気がしています。その上、そういう人たちは地位があり自信があるので、対している側からすると意図が変に伝わってるのを訂正しづらい。

しかし、アジェンダにとらわれない会議や雑談を重要視する先進的な企業が現れ始めているのを見ると、ビジネス界での雰囲気もこれから変わるのかもしれません。

また、「そこにあるハサミ取ってもらえますか?」と聞かれた場合のように相手の意図まで知る必要のないコミュニケーションもあるので、意図ロスがそのまま悪いというわけではないとは思っています。

意図ロスが少ないコミュニケーション

さて、意図ロス自体は多くの方に実感のある話だと思うのでこれくらいにしておいて、特にプライベートなシーンでの、意図ロスの少ないコミュニケーションについて考えてみます。

話を聞くことが好きで、相手の意図を細かく聞こうとする人同士が会話になった場合、とても心地よいコミュニケーションになります。相手の発言に対する詳細な質問も自然と多くなり、お互いによく話を聞いてもらえてると感じることができます。

イメージで言うと、お互いがピッチャーとキャッチャーを交互でやりながら、どちらの役割もしっかり果たしてる状態。お互いキャッチャーの時に相手のボールをミットでいい音させながら受けるので、ピッチャーが気持ちよく投げやすい。

それに対して、自分が話したい人同士の会話はお互いがピッチャーとしてキャッチボールをしているような感じで、相手のボールに対していい音をさせて相手の気持ちのように取ることにそもそも重きがありません。取らなければそれでも構いません。焦点は私がいいボールが投げられるかどうかです。そういうわけで、キャッチボールにも関わらず、お互いよく相手のボールを落としています。意図ロス率は非常に高いです。

そして、片方がとにかく話したい人である場合、自分がピッチャーで、相手を強制的にキャッチャーにさせます。ただし相手は話し手の話を聞きたいとは限らず、仕方なくそうなってる場合もあります。なので、とりあえずキャッチだけしてるようなイメージ。

このイメージからわかると思うのですが、一度意図ロスの少ないコミュニケーションを知ってしまうと、そうでないコミュニケーションとの差を強く感じてしまうくらいストレスがなく気持ちいいです。

相手も違いを感じるため、深いコミュニケーションを求めている人が自然に寄ってくるようにもなります。

意図ロスを無くす一歩は、自分自身が話を聞くことがら得意になること。表現が求められる社会だからこそ、良い受け手に大きなニーズがある。話を聞くことにもっと力を注いでみませんか?

これまでも話を聞く味わいについて二度にわたって記事にしてきました。話を聞くことが好きになると幸せになれますよーという内容なのですが、その記事も良かったらご覧になってみてください。

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IQ155オーバーだが、自信があるのはEQ(心の知能指数)の方で、繊細な感受性の持ち主。 大学時代に週末はあらゆる大学生と人生を語り合うことに費やした結果、人を見下していた尖り切った人生から、人の感情を共感し理解する相談役の人生へとコペルニクス的転回を果たす。 これからの時代は感情の時代になると確信しており、感情のあり方が幸せに直結するとの考えから、複雑な感情の流れを論理的に整理することに挑戦している。 モットーは Make the invisible visible